道路に飛び出してきた6歳の子供に「事理を弁識する能力」が認められなかった場合、過失相殺がされないとのことはわかりました。今回の事故では、子供の母親がすぐそばにいたにもかかわらず、子供から目を離して近所の人と話し込んでいた結果、子供が道路に飛び出してきたという経緯があるのですが、この母親の過失でもって、過失相殺はできないのでしょうか。両親の監督不行届の責任をすべて私が背負うようで納得できません。

両親の過失により過失相殺することができます。
過失相殺にいう過失とは、「被害者の社会生活上の落ち度ないし不注意を含む被害者側の諸事情」とされ、「被害者側」との文言が使われていることがわかります。これは被害者のみならず、「被害者と身分上ないしは社会関係上一体をなすとみられるような関係にあるもの」を含むと解されています(最判昭和42年6月27日民集21巻6号1507頁)。現状、有名な裁判例では以下のような判断が出されています。監督義務者である父母、配偶者や内縁配偶者、雇用関係にある被用者等について「被害者側の過失」として認められています。その他の親族については同居の有無や生計の同一性、交友状況などから上記の「一体性」が認められれば「被害者側の過失」となります。保育園の保母や小学校の教師、2時間ばかり幼児の子守を頼まれた近所の主婦(※)については、契約上の監督義務はあると思われますが、「被害者側の過失」とは認められません。単なる同僚・友人では「被害者側の過失」は認められません。
(※)の事案において、札幌地裁は、被害者本人以外の第三者の過失は、この者の過失が被害者「本人の過失と同視しなければ不公平であるような場合」に過失相殺の対象となる旨述べており、判断の参考になると思われます。
今回の事案においては、被害者の子供の母親の監督義務違反があると思われるので、これにつき「被害者側の過失」として減額がなされると思われます。

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