脊髄損傷

脊髄損傷とは、中枢神経系に分類される脊髄の障害で、脊椎の中にある脊髄の全部または一部が損傷したことにより、損傷された脊髄神経の髄節支配領域下にある体の部位(両上肢または両下肢)に麻痺が残る後遺障害をいいます。

脊髄は、脳と同じく中枢神経ですので、一度傷つくと二度と再生しません。脊髄損傷の存否について、自賠責保険の実務では、その症状を裏付けるMRI等の画像検査及び神経学的検査等により判断します。

脊髄損傷は、損傷の程度により、「完全麻痺」と「不完全麻痺」に分かれます。「完全麻痺」は、上肢又は下肢が完全強直又は完全に弛緩している場合で、「不完全麻痺」は上肢又は下肢を運動させることができても可動範囲等に問題がある場合です。

また、脊髄損傷の結果起こりうる麻痺の種類として、両腕及び両脚が麻痺になる「四肢麻痺」、左右のどちらか一方の手足が麻痺になる「片麻痺」、両腕あるいは両脚のどちらかが麻痺になる「対麻痺」、両腕両脚のどこか一つが麻痺になる「単麻痺」があります。

そして、麻痺の程度については、「高度」、「中等度」、「軽度」の3つに分けられます。「高度の麻痺」とは、障害のある上肢または下肢の運動性・支持性がほとんど失われ、障害のある上肢または下肢の基本動作(腕においては物を持ち上げて移動させること、脚においては歩いたり立った姿勢を保つこと)ができない程度の麻痺をいいます。「中等度」の麻痺とは、障害のある上肢または下肢の運動性・支持性が相当程度失われ、障害のある上肢または下肢の基本動作にかなりの制限があるものをいいます。「軽度の麻痺」とは、障害のある上肢または下肢の運動性・支持性が多少失われており、障害のある上肢または下肢の基本動作を行う際の巧緻性および速度が相当程度失われているものをいいます。

自賠責制度における等級認定においては、麻痺の範囲・程度、食事・入浴・用便・更衣等の生命維持に必要な身のまわり処理の動作についての介護の有無及び程度(常時介護・随時介護)により、1級から12級までの7段階に等級認定をします。具体的には、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」、「せき髄症状のため、生命維持に必要な身のまわり処理の動作について、常に他人の介護を要するもの(労災基準)」は1級1号に、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの」、「せき髄症状のため、生命維持に必要な身のまわり処理の動作について、随時介護を要するもの(労災基準)」は2級1号に、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの」、「生命維持に必要な身のまわり処理の動作は可能であるが、せき髄症状のために労務に服することができないもの(労災基準)」は3級3号に、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの」、「せき髄症状のため、きわめて軽易な労務のほかに服することができないもの(労災基準)」は5級2号に、「神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの」、「せき髄症状のため、軽易な労務以外には服することができないもの(労災基準)」は7級4号に、「神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」、「通常の労務に服することができるが、せき髄症状のため、就労可能な職種の範囲が相当程度に制限されるもの(労災基準)」は9級10号に、「局部に頑固な神経症状を残すもの」、「通常の労務に服することはできるが、せき髄症状のため、多少の障害を残すもの(労災基準)」は12級13号に認定されます。

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